制作コラム&お知らせ

このデザインのどこが良いのか?何をコンセプトに制作したのか?

2012/04/19

私を昔から知っている方は良くご存じの通り、20代の頃は音楽でギターで飯を食おうとしていた、そうなると信じ込んでいた、言うなれば馬鹿野郎でございました。

その馬鹿な時代でも馬鹿は馬鹿なりに頑張っていた頃、その頃お世話になっていた音楽事務所の社長さんに自分たちのやっている曲を説明しろと、良いところはどこなのか言葉で説明してみろと言われたことがありました・・・
しかし、当時はかっこいいとか、気持ちいいとか、そんな言葉しか思いつかず、結局黙りこんでしまった事を覚えています。

しかし、そこからが本当の馬鹿だったんですね。
その大きな問題提示を問題として受け取らなかった。しかもそれがつい最近までそうだったんです。

まがいなりにもデザインの仕事をするようになって、また同じ問題にぶち当たったんです。
このデザインのどこが良いのか?何をコンセプトに制作したのか?

デザインのお仕事って、さもすればお客様の言いなりに単なる手足を動かす道具となりかねない。
しかし本来は、なぜお金を支払ってまでデザインを依頼されたのか?本来は何を求めているのか?それにはどうすれば良いのか?を考えなくてはいけない。

時にはお客様の希望、意見と全く正反対の事も発言しなければいけないかもしれない。
言いなりでただ手足を動かすだけなら正直楽です。

でもそれではいけないんです。依頼された以上はそれによって成果をあげることが一番の目標です。

もしかしたらお客様の言う事が正解かもしれない、自分の考えが正しいかもしれない。
そこを慎重に精査しなくてはいけない。
しかし依頼された以上は、クリエイター側も依頼されたお客様も双方が納得した上と言うのが一番の理想です。
正直なところ、正解はふたを開けてみないとわかりません。しかし、たとえ結果がうまくいかなかったとしても、双方合意の上でも成果が満足できない結果であったとしても、合意の上での成果物には次の展開が見えてきます。

デザインにはパーツの一つ一つに至るまで意味があるはずなんです。
それを言葉で説明できなくては、お客様は納得できない場合が多々あるでしょう。

数十年前に問題提示され、今の今まで問題提示として受け取らなかったその問題の重さを今、肌で感じています。
それもこれも、現在一緒にお仕事させていただいている、ある意味ストイックなデザイナーさんから感じ取った事です。

外部のクリエイターさんとのお仕事は、デザイン学校で勉強するとは大違いの刺激と学校では絶対に得られない実践で得た確実な経験を勉強することが出来ます。
知識も大切ですが、それだけではお仕事になりません。

成果物と、それに対する思いを言葉で説明することの大切さをしみじみと感じている今日この頃でございます。

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